テンプレート階層とは?
「テンプレート階層」とは、Webサイト(特にCMS=コンテンツ管理システム、例:WordPress)で、どのテンプレートファイルが使われるかを決定する優先順位の構造のことです。
ページの種類やURL構造に応じて、最も適したテンプレートファイルが自動的に選ばれる仕組みです。
例:WordPressのテンプレート階層
WordPressでは、以下のような優先順位でテンプレートが読み込まれます。
【例:投稿ページの場合】
- `single-post.php`(投稿タイプが post の場合)
- `single.php`(投稿全般)
- `singular.php`
- `index.php`
【例:カテゴリーページの場合】
- `category-slug.php`(例:category-news.php)
- `category-ID.php`(例:category-5.php)
- `category.php`
- `archive.php`
- `index.php`
※ より具体的なテンプレートがあれば、それが優先されるのが基本ルールです。
なぜテンプレート階層が重要なのか?
- ページごとにデザインや構成を変えられる
- 再利用性の高いテーマ設計ができる
- 柔軟にカスタマイズできる
- 保守性が上がり、エラーが起きにくくなる
よくある質問
- Q. どのテンプレートが使われているか確認する方法は?
- A. WordPressなら、テーマ内で`get_template_part()`や条件分岐タグ(例:`is_page()`)を使って確認することができます。デバッグ用プラグインも便利です(例:Query Monitor)。
- Q. カスタム投稿タイプにも階層はある?
- A. はい。`single-投稿タイプ名.php`や`archive-投稿タイプ名.php`が使われます。通常投稿と同じく階層構造が適用されます。
注意点
- `index.php`は最後の「フォールバック(最終手段)」として機能します。これしかない場合、すべてのページが同じデザインになる恐れがあります。
- テンプレートファイルが多すぎると管理が煩雑になるため、設計段階で整理しておくのがベストです。
まとめ
テンプレート階層は、Webサイトにおけるページ表示の「ルールブック」のような存在です。理解しておくと、ページごとのデザイン変更や動的な表示にも柔軟に対応できるようになります。特にCMSを使ったWeb制作では、テンプレート階層の理解がスムーズな開発のカギとなります。